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2006.12.11 Monday

発達障害者支援や特別支援教育に専門家がどうかかわるか

 日本発達障害ネットワーク第2回大会に参加しました。とはいっても別の会議の合間をぬっての参加でしたが。

 「発達障害者支援や特別支援教育に専門家がどうかかわるか」という大会企画シンポに参加しました。医師の立場から田中康雄先生(北海道大学)、臨床心理士の立場から倭文真智子先生(日本臨床心理士会理事)、作業療法士の立場から杉原素子先生(日本作業療法士協会会長)、教員養成の立場から柘植雅義先生(兵庫教育大学)が話題提供されました。

 特に作業療法の話は普段あまり接点がありませんでしたので新鮮でした。米国では約6万人の作業療法士の内、31%がスクールシステムという形で学校教育にかかわっているということに驚きました。感覚統合訓練だけでなく、教材の開発や筆記具の開発、IEPミーティングの参加、体育の授業のTT、給食指導としてなどの役割だそうです。

 討論の時間が少なかったのですが、当事者視点からみるといわゆる「専門家」によってマイナスの体験を受けた方も多いわけで、私としては以下の感想を持ちました。
1.それぞれの領域で発達障害支援の専門家としての定義を構築する
2.その内容の最低限のラインが養成段階で獲得されるような効果的な養成システムを作る。
3.養成システムのエビデンスを示す
4.専門性を消費者にわかりやすく明示する。例えば臨床心理士(発達障害)、作業療法士(発達障害)などのように。
5.専門性を人事システムの中できちんと評価するシステムを作る


 特に、専門性を定義するということは、理念だけでなく具体的なタスクリストを各職域ごとに定義し、公開することですが、まずここからがスタートだと思います。基礎を押さえた上で様々な「流派」を乗せないといつまでたっても専門家格差は埋まりません。

 また4.もサービスの消費者に専門性を正しく伝えるという意味で重要です。つまり、すべての医師や心理士や作業療法士が最低限やれることと、特にその中で専門性の基準をクリアした人を消費者が区別できるようにするということです。

 5.は我が国の文化の中で最も苦手な部分であろうと思います。職場の年功序列や平等主義のために専門性が生かされないことはあらゆる分野にいえることです。税金を使って何年もかかって研修を積んだ先生がその現場で指揮をとれないというのはよくあることで、実に大きな損失です。

 特に教員人事システムの改革はタブーとされているようですが、養成システムと一体の改革がなされる必要があると思います。



井上雅彦 | 社会活動 | 00:33 | comments(2) | trackbacks(1)

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2007/03/10 11:43 AM

コメント

井上先生。
滋賀県でスクールカウンセラーをしている者です。いつも楽しみにブログ読ませていただいております。
私のブログに少し引用させていただきましたのでお断りさせていただきます。
http://piece-by-piece.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_55d1.html
保護者や同僚にも井上先生のブログを推薦しております。今後ともよろしくお願い申し上げます。

つなで | 2006/12/13 10:57 PM

つなでさま
 ブログ拝見しました。こちらこそよろしくお願いします。

井上雅彦 | 2006/12/14 1:14 AM

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